Surface Pro 2のペン認識の不具合に関する話

Surface Pro 2を購入して1週間ほどたったある日、急にペンを認識しなくなった。
オンラインのトラブルシューティングに従って、リフレッシュや再インストールを行っても全く回復しない。ペン自体は他のSurface Pro2で利用できるので、ペンが壊れている可能性はゼロ。
仕方がないのでマイクロソフトのカスタマーサポートを利用し、チャット形式で指示を仰ぐことにした。

結果、指示に従ってボタンリセットを行うことでペンの認識が回復した。
方法をメモ。

1 本体の電源が切れていることを確認
2 ACアダプターをつなげて、音量(+)と電源を同時押ししながら10秒待つ。
3 10秒経過後にボタンを離す
4 さらに10秒待つ
5 電源を入れる

これだけ。
再インストールでも直らなかったのに普通に使えるようになった。
同じ症状でお悩みの方、ご参考になれば幸いです。


(追記14/01/12:本記事をご覧になって回復できたとのご報告をいただいており、お力になれて大変うれしく思います。一方で、本操作を行うことで起きた如何なる損害についても責任を負いかねますので、自己責任で行っていただけますようよろしくお願いします。)

(追記14/02/23)公式でもこの方法がアナウンスされました。そちらを参考にしてください。http://www.microsoft.com/surface/ja-jp/support/touch-mouse-and-search/troubleshoot-pen-and-stylus-old

毒舌書評

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/anie.201304650/abstract

Angewandte Chemie誌にR. A. Coxによる書評が載っておりました。本の著者はBrian Cox。
Robin A. Coxはトロント大の元教授で、かの酸の大権威Keith Yatesのお弟子さん。若い頃はJACS連発してましたが最近は地元のCanadian Journal of Chemistryにて色々発表してる印象があります。
Brian Coxは世界中の色んな大学の教授職を歴任してきて最近はシンガポール科学技術研究庁のアドバイザーをされてる方のようです。

のっけから
「This excellent, much-needed book by Brian Cox (no relation), 」などと、姓が同じでも別に俺とは関係ねえ、というようにサックリ始めておりますが、この後もぶっきらぼうにバッサリ切り捨てる箇所が多数。
「I would have liked to have seen a chapter on molten salts and ionic liquids as reaction media in the book, since the concepts of acidity and basicity in them are very interesting and quite different, but I realize that much of the work in this fast-moving field is too recent to have been included.」
のように、章の選択自体に駄目出しするのみならず、pHのHは斜体でなくてもいいがpKのKは斜体でなければならないだとか自然対数lnを斜体で書いたらあかん、などと表記法にも駄目出ししてます(編集者何やってんだろう・・・)。
その他にも「sulfurをsulphurと書くな」だのなんだのと盛大にdisっておりまして、こんな書評が許されてしかるべきなのかと驚きのあまり記事にしてしまいました。おわり。

向こうの編集者は雑ですねえ。

究極の酸化反応

http://www.nature.com/nchem/journal/v5/n2/full/nchem.1536.html

Nature Chemistryより。
ルテニウム触媒を用いたアルコールの酸化反応。
この反応の酸化剤はなんと水で、水素を放出しつつ反応が進行する。
反応条件としてはわずか0.2mol%の触媒と基質、そして小過剰量の水酸化ナトリウムを加えて水を溶媒としてアルゴン雰囲気下で還流するだけ。
基質一般性も高く、エーテルは無事。
ただし二重結合は還元されてしまう模様。

反応機構もDFT計算を用いて議論されており、非の打ち所のない論文となっている。
Nature Chemistryでももったいない気がする。なんでScienceじゃないのかな?

雑感

何が新しく、何が古いかを見分けるのが難しい。

近頃はReaxysやScifinderを用いて新規反応か否かを見分けることが可能だが、一方で自分の着想した概念が新規であるか否かを見つけ出すのは容易なことではない。

関連するキーワードを用いて文献検索したところで、なかなかそれらしい論文にたどり着けないのである。

論文覚え書き21

Baeyer–Villiger C–C Bond Cleavage Reaction in Gilvocarcin and Jadomycin Biosynthesis
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ja3081154

C-C結合切断酵素として知られるGilOIIがGilvocarcin及びJadomycinの生合成においてBaeyer-Villiger反応を触媒しているとのこと。
反応経路はGilOII内部でのFADHによる酸化と、酸素による直接的酸化の二種類考えられるそうな。

iPhoneが壊れた話

iPhone 4S が壊れました。

AUで契約していたのですが、3ヶ月程前からAUの回線を認識できなくなるトラブルが発生。要するに常時「検索中or圏外」状態です。
最初はいわゆる「圏外病」かと思ってたのですが、どうも様子がおかしく、ネットで調べた復旧方法では直りませんでした。

仕方ないので、このときは復元をして出荷時の状態に戻すことでどうにか直りました。しかしこれ以降、圏外になってそのままという状態に頻繁に陥るようになりました。

毎度圏外から戻らなくなったときに出荷時の状態にもどしていたのですが、昨日、ついに復元すらできないという状態になってしまいました。
仕方がないのでApple Store Ginzaに駆け込むことにしました。

Genius Caffeに予約をとり、訪問。
直前に参加していた講演会が長引いてしまい、予約より20分遅れたけど、対応してくれたので感謝感謝。
15分程待って、Geniusの方に相談開始。
「圏外が直らなくて」と言ったところGeniusの方がニヤッとしたのですが、復元すらできなくなったと言ったところ真剣な表情で向かい始め、最終的に出た結論はSIMを認識しないので交換しましょうとのこと。

速いです。その間わずか3分ほど。
その間に、「ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。」などの接客対応の要点をしっかり守った言動を行ってくれたり、ちょっとした体調の気遣いなどもしてくれたので、接客対応の教育が非常にできた企業なのだなあと好感度アップ(接客経験あるのでこのへんについては厳しくなってしまった。。。)。

瞬く間に在庫確認と交換までして頂き、相談が始まってから10分後には新しいiPhoneが手元に。
しかも購入1年以内なので無料での交換でした。

店に入ってから出るまで終始全く不愉快を感じることがありませんでした。Apple恐るべし。

論文覚え書き20

Thermal modulation of birefringence observed in a crystalline molecular gyrotop
http://www.pnas.org/content/109/24/9271


A Molecular Balloon: Expansion of a Molecular Gyrotop Cage Due to Rotation of the Phenylene Rotor
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ja305822e