毒舌書評

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/anie.201304650/abstract

Angewandte Chemie誌にR. A. Coxによる書評が載っておりました。本の著者はBrian Cox。
Robin A. Coxはトロント大の元教授で、かの酸の大権威Keith Yatesのお弟子さん。若い頃はJACS連発してましたが最近は地元のCanadian Journal of Chemistryにて色々発表してる印象があります。
Brian Coxは世界中の色んな大学の教授職を歴任してきて最近はシンガポール科学技術研究庁のアドバイザーをされてる方のようです。

のっけから
「This excellent, much-needed book by Brian Cox (no relation), 」などと、姓が同じでも別に俺とは関係ねえ、というようにサックリ始めておりますが、この後もぶっきらぼうにバッサリ切り捨てる箇所が多数。
「I would have liked to have seen a chapter on molten salts and ionic liquids as reaction media in the book, since the concepts of acidity and basicity in them are very interesting and quite different, but I realize that much of the work in this fast-moving field is too recent to have been included.」
のように、章の選択自体に駄目出しするのみならず、pHのHは斜体でなくてもいいがpKのKは斜体でなければならないだとか自然対数lnを斜体で書いたらあかん、などと表記法にも駄目出ししてます(編集者何やってんだろう・・・)。
その他にも「sulfurをsulphurと書くな」だのなんだのと盛大にdisっておりまして、こんな書評が許されてしかるべきなのかと驚きのあまり記事にしてしまいました。おわり。

向こうの編集者は雑ですねえ。